そのころ、ムスメは

オットとけっこーウマくやってるようでした。意外なことに。かれこれ10日(まだ10日?!濃いよ今回の滞在!)

オットが忙しくて散歩に行く時間がないときは、出勤前にりょーをネコの額ほどの庭に出させて、そこで用を足させるらしい。ムスメが大きくなって、あたしとの生活リズムに慣れてからは「お散歩に行くまでオシッコはガマン」と思うのか家でトイレをしなくなってしまっていて、庭に出してもオシッコしなかったので心配していたのですが。まだ覚えていて庭でするならよかったワン。だってオットが仕事から帰ってきて、室内がウンコの香りで満たされていたら、ねぇ…

しかし散歩がクセモノです。オットはムスメを呼び戻せません。十分に運動をさせてやりたい気持ちからオットは公園でムスメを放すのですが、帰る時間にオットが帰って来いと呼ぶと、ムスメは「おうちに帰る時間ね」勝手に察してオットを先導するようにして先に家に帰っちゃうんだそうです。事故んなよー。おかげでそのたびに「ハハハ自分ちの犬に無視されてる!言うこと聞いてもらえないんだー!」と近所のひとから不名誉な笑いを取っているそうです。そう言うご近所さんだって犬を逃がしては物干し竿片手に往来で叫んでいるのでお互いさまなんだけど。

でもオットは家ではまったく手のかからないりょーに満足しており、散歩や食事の世話も苦痛ではない様子でよかったです。りょーもオットにビビってチビるでもなく、オットの不在に俺のスリッパを下駄箱から引きずり出すのを日課としつつ、穏やかに日々を送っているようです。が。そこはオットもタイワン人です。俺がいないのをいいことに我が家の黄金ルールである養犬秩序を曲げやがって、それを黙ってりゃいいのに養犬知識が少ないもんだから会話の中で露呈させて俺の怒りを買うですよ。例えば。

オット:「平日は運動量が少なくなるからかな、りょーちゃんお腹が空かないのか、昨日食事を残したんだよ…」 ええっあのりょーちんが、普段ゴハンはマッハで食う彼女がゴハンを残したって?! と驚き、マジで病気を疑って心配するもコンマ1秒で思い当たる所があり 「…あんたその前の日、ゴハン以外になにやった?」 するとオットは電話の向こうで沈黙。「アブラっこいもんやったろ」 沈黙。「なにやったよ」と女刑事の口調で問うと、か細い声で「チキンを少々…」「骨付きでしょ」「…はい…」「骨は消化しないからウンチが硬くなって出にくくなるの。あと食べさせすぎたんだね。苦しくなっての自主絶食なんじゃん」と平静を装って告げると「あ、そうなんだあー」ホッとしてんの。その反応間違ってる。

やった骨が喉とかに刺さったらどーすんだ。ささくれた破片が腸で移動中に腸壁に刺さることもあると聞く。そうなった場合血便とかになるそうだけど、大きな声では言えないが散歩中にウンチを拾わないであろうオットじゃ異変に気がつかないだろう。だからドライフードだけやってくれたらいいからさー。「やだ!君のいない間にりょーちゃんに、普段食べさせてもらえないごちそうをあげて、『パパ不錯』って思わせる作戦なんだもん!」別のアプローチでやれ!!!

このままではムスメの胃袋がオットサイズになってしまいます。太った飼い主が太った犬を連れていることほど醜悪なことはない。太った亭主に太ったヨメって画くらいヤバい。ネコは太っててもいいけど犬はダメだと思う、なんとなく。