りょーさん堪忍袋の緒を切らして俺とルナさん危機一髪

連日うんざりりょーさんが、ついにキレた。

というのもルナルナが寄宿10日目にしていまだに下克上を狙っているばかりか手段をどんどんエスカレートさせていて、ついにりょーの尻や後ろ足に噛み付くようになっていて。俺もそれを目撃してはいたんだけど、りょー本人が無視しているのにあたしがしゃしゃり出るのもなあと思い、放置していたのです。身まで達してない噛みかと軽視してたし。それがまずかった。完全にあたしの監督不行き届きです。

・一昨日夜11時: 夜食の時間、メシどきというセンシティブな時間にルナがりょーを通り過ぎざまに噛みました。あっと思ったらりょーが反撃。いつもの「いいかげんにしてよ!」ガウガウ。でも当たり所が悪かった。つっ転ばされたルナが絶叫してキッチンの隅に逃げたの。絶叫しながら。俺は青くなりました。

ルナはキッチンの隅で「痛い痛い!ここやられた!腕が動かない!」ギャーギャー叫び続けました。なだめながら傷を探すと、右肩に出血が2点。穴が開いたかと毛を分けてよく見ると、穴ではなくて小さな切り傷でした。ひどいほうで1ミリくらいの。ガウったりょーの開けた口が、ルナの肩甲骨のところにヒットしてちょこっと切れたみたい。その衝撃で肩から腕に痛みがあるらしく、びっこになってしまっていて。出血はティッシュ1枚で用が足りました。

もう死ぬ みたいな顔をして虫の息な様子のルナに青ざめつつ夜食を勧めたらボリボリ食ったのでちょっと拍子抜けして、歩行をチェック。歩くものの、やっぱ痛がってるしもう夜中だから朝イチで医者に行こうと決めて就寝。ルナのあまりの取り乱しように、ショックで死んでないか夜中も2度ほどたしかめに行きましたよ…

・翌朝8時: 翌朝もふさぎこんでいるルナ!沈黙ルナ!俺に目を合わせないルナ!ケージから出ようともしないルナ!カムバックむかつくルナ! とか言いながらルナを励ますも無視!足の痛みはよくなるどころか抱っこをしても痛いと叫んで噛んでみせるほど! あってよかったネコキャリアーを出すとルナスケは思うところがあるのか自分から入ってくれました。

・朝9時: ATお抱え医の楊医師は、これくらいならだいじょうぶと、傷口を拭いてもくれませんでしたよ!ATで犬のケンカ見てるし、その救急につきあったこともあって、ルナの傷はだいじょうぶとわかっていたけど、ひとさまの犬だし、対格差あるし、超心配したよー。びっこが怖かったので骨も見てもらいました。痛み止めの注射と、抗生剤を出されました。ルナとはまったく関係ないかなしい話をされてルナの心配どころのは気分じゃなくなりながら帰宅。それくらいルナの症状はどうでもよかったんだろうけど先生、俺ルナのことでいっぱいいっぱい… なにもこんなときに話さなくても… とルナともども虫の息になって帰宅。

・昼11時: りょーさんだけ散歩に行こうとしたらルナスケも行くと主張をして、止めてるのに強情に庭に飛び出すなどしたので仕方なく連れて行くも、ちょっとリードを引っ張れば痛いと言い、ちょっと歩けば止まって休みするので、これでは横断歩道も渡れない!帰るぞ!と家の路地でおしっこだけさせて帰宅を促す。が、ルナ先生は断固それを拒否。なだめてもすかしても拒否。涙を浮かべた瞳で座りこみ俺をにらみつけるではありませんか。何度も説得したけど応じてくれないので仕方なくりょーを放してルナを抱っこして噛まれながら帰宅。噛むといっても軽いやつです。医者には本気で噛んでましたが。

・昼1時: ATのミーティングに出席するため外出。ルナスケは強制ケージレスト。Rita と駅で待ち合わせるなり楊医師のかなしい話の件でふたりで女泣きに泣く。お互いにお互いに会うまで「Sに/Rita になんて言おう…」と悶々としていたのだ。そして地獄のミーティングへ。自宅に電話してオットにルナの生存確認を要請。Rita にもルナの件で延々悩みとか後悔とかをぶちまける。

・夕方6時: やっとこさ帰宅。ルナスケ!オバチャン帰ったよ!とケージを開けるも無視。目も合わせない。と思ったら、急にトコトコケージを出て、トイレに行って、用を足して、ピョコピョコ軽い足取りで戻ってきた!ルナスケ!元気じゃんっ!ああよかったーーーと喜んだのも束の間、 学ばない女・ルナスケは、すぐにまたりょーに吠えかかってゆくのでした。ずっとケージに入れていたから、ルナがりょーに痛い目に遭わされたせいでりょーを恐れたの、正味何時間?!ていうか、何分?!これで終わりなの?!とぶったまげる俺。どーなってんのルナスケは?!

Rita にメールで「ご心配おかけしました。ルナ元に戻ったよー。飛び跳ねてりょーに吠えまくってるよ」と報告すると、 「彼女はホントに『傷好忘痛』だね」と粋な四字熟語で返事をくれました。一生忘れない成語(ことわざ)を教わったわよ!

・夜9時: 一連の事件をリアルタイム更新でメール報告していた(迷惑) 魂の指導者・Aさん(すごいリングネームになってしまった)から電話をいただく。そして衝撃の事実にうろたえる俺!

明日へ続く!