お金の勉強

お客さんアテンドがひとつ終了しますた。

すごいいいご夫婦だった。阿公の古くからのお友達の日本人の方なんだけど、国際的な会計士ファームの某グループの日本代表をされていた方で、でもぜんぜん偉ぶってなくてすんごいいいひとなの。偉いひとは普通、うちのオットみたいな零細企業の駆け出しには武勇伝とかかっこいいこと言って聞かせたりするもんだけど、この方はすんげえ頭がいいのでしょう、それでいて信用で業績を伸ばしたコンサルティング業が長かったからでしょう、自分の話とか偉そうなことは一切言わないの。お金のことをベースにした、現実的なお話をしてくれて、すっげえ勉強になった!防備録として感銘を受けたお言葉を以下に記すよ。会社経営に関する話は俺関係ないから、自分に関係のある部分だけで。

金融商品について「100万ドルが用意できるひとは100万ドルを損してもなにも言わない。でも50万ドルをかき集めて勝負するひとは100万ドル失ったわけでもないのに大騒ぎする。金融商品を購入するときは、その金額を失っても痛くもかゆくもないという額でするべき。銀行がそれを薦めてくるということは、お金を集めてより大きな利益を得ようとしているからで、それが失敗したときに銀行は何の責任も取らないんだから」リーマンショックでショックだったオットのショックがいささか癒えました。
・外貨預金について「たとえばアメリカドルの預金があるなら、ほかのいくつかの通貨でもやるべき。いくつか外貨預金があれば、たとえばドルが急落しても、外貨預金全体で見ればどこかが儲かっているだろうから、バランスが取れる」
・株について「いつも見張っていなきゃいけないようなのは投資や資産運用というよりも投機。株をやっているひとはたいてい儲かったときの話しかしないし、個人投機家の動かす額はたいしたものじゃないから、実際は話ほど儲かっていない」

なんかみんな株とか国債とかやってるから、あたしもそういうのやんなきゃいけないのかなーと思っていたんだけど、このお金のプロでも銀行口座は普通預金と定期だけなんて仰っているのを目の当たりにして目が覚めました。そう、俺も銀行が大嫌い。数字も嫌い。苦手なことに首を突っ込んで小銭を増やそうとして失敗するよりは、金利も度外視で眠らせておくほうが堅実だ。普段まったくお金使わないんだし。その使わない分が金利がわりになる。

プロも言ってた。口座にまとまった額があると銀行がなにか言ってくるけど、いろいろやって「あれはいまどうなっていたかな」って管理が面倒になったり損したりするよりは、いつかそのお金が必要になるときが来るから、そのときに使おうっていうつもりで口座に残しておいたらいいって。

税金対策しかしない普通の会計士はいまあるお金だけ見てあれこれ言うだけだから、たまにこういう企業相手のお金のプロ(今回の会計士さんとかプライベートバンキング担当者とか)とお話する機会があると視界が変わるなあと、しゃぶしゃぶご馳走になりながら思った。いろいろ相談に乗ってもらってこっちが相談料をお支払いしなければいけないところを、観光アテンドしたお礼にってごちそうになってしまったの大トロもおいしゅうございましたえへへ

阿公は昔の商売人で日本教育を受けているけど中華な思想もちゃんと根っこにあるひとなので、対人関係は相手の面子もあり表向きは来るもの拒まずだけど、本当にながく続いているお友達はちゃんとしているひとだけで(それも日本人ばっかりだ)、今回もそれに漏れずすごいと思った。オットは無理だな、ひとを見る目がまるでないから。