エジプト旅行記・その弐・働く動物篇(上)

らくだな観光警察

エジプトは観光国家なので外国人がかかわる治安にものすごく力を入れていて、ツアーのバスが止まるところには必ずツーリズムポリスがいるほどです。画像のらくだに乗ってるおっさんらもツーリズムポリス。砂漠でなんかあったときにはいまだにらくだが一番機動力があるそうで。広い観光地では砂漠のところどころにぽつんぽつんと木でできた電話ボックスみたいなポリス休憩所が建ってて、ポリスがそこで休むときは、そのボックスのとなりでらくだが伏せて休んでいて、非常に旅情を誘います。

ツーリズムポリスなんて浮かれた名称でも警察なばすなのですが、スれたやつらはカメラ向けるとチップを要求してきます。この写真はこっそり撮ったんだけどソッコー気づかれて2頭がかりで「1ドル!1ドル!」って後追われた。 「おめーらポリスだろーが!」つって一蹴しましたが。防犯上の理由で写真をまったく取らせないラクダポリスもいるそうですがそんなまじめなポリスには出会えませんでした。

で、エジプトは砂漠だしムスリムカントリーだから、犬はいねーだろーなと出発前は勝手に思っていたのですが。

警察犬
もいっちょ

あれ?そーいや、ムスリムカントリーといえども警察犬は警察犬だよなあ。でもムスリムって犬いやがるよねえ?わからなくなりました。ガイドさんに質問すればよかった。あまりにも動物に関するくだらない質問ばかりしていたので、後半はもうなんだか遠慮してしまったんだ。エジプトではジャーマンシェパード、それも妙に腰の位置の高いやつが多かったです。ホテルのプライベートなセキュリティではラブラドールも見かけました。火気を嗅ぎ分ける子かな。

ろば

馬車(観光用)

エジプトで農村とか見てると「あーなんかキリスト誕生の寸劇のセットみたい…」といやでも思い出すわけで、なのでろばがうようよいます。彼らは非常に働き者ですよ…。大のおとなが、小柄で可憐なろばちゃんに鞍もつけずに乗って公道をパカパカ走ってるのを見ると、あれで彼はだいじょうぶなのか…、と胸が騒ぎました。これはガイドさんに聞きました。

「ドンキーの寿命ってどんなもんなんですかね」
「調べたことがあります。実際に聞いてもみました。22年だそうです」

なんだその端数…! でも意外に長寿! 「ああー安心しました、あんな小さな体で毎日成人男性の足になって働き者で、きっと早死にだと思い込んでました」と言うとガイドさんも「わたしもドンキーが好きなので、寿命を知ったときはうれしかったですよ」 やっぱみんな考えることは一緒だな!

ちなみにこのように馬の仲間たちが多いエジプトには、イギリス人女性Brook某が設立した馬専用病院があるそうです。このBrook某女史がエジプトを訪れた際にあまりの馬の扱いのひどさを嘆いて、政府に働きかけて愛馬法を制定させ、さらに病院(たしか無料って言ってたな)も作らせるまでに至ったとか。すごいよね。ヨーロッパ近いし、ヨーロッパ人多いから、政府も無視できなかったんだろうけど。というわけでエジプトでは、道端で馬を打っているのを警察にチクられた場合、持ち主がかなり痛い目に遭うそうです。農村のほうまでそういう法律の存在が知れ渡っているというのもなかなかすごいと思った。

ほかの動物についてはまた明日。