追記・羊水検査

台湾で妊娠していろいろ検査する際に、ネットDE検索するひとも多いことでしょう。それで俺が先日ちらっと羊水検査なんて書いたばっかりにここに飛んできてしまった方は無駄足を踏んだわけで申し訳なかったです。

なのでここに俺がやった検査内容とかを追記しておきます。なげーぞ。

●俺の場合● 俺が検査をした産婦人科はプライベートのところで、2年前に台北で出産したお友達がかかっていたところを紹介してもらって検診に通っているところ。女医さんで、ご自分では3人生んでいらして、「羊水検査は怖いから、みんな血液検査だけで済まそうとするけど、血液検査の精度は低い。産婦人科医はみんな羊水検査します。私は一人目生んだとき二十代だったけどやりました」とのコメントで、じゃあやるか、と決めました。ぶっちゃけ、好奇心もありました…

  • 台湾では助産院的な規模のところでは出産後の赤ちゃんに問題があった場合に対応し切れないといけないので、出産と小児科を併せ持つ総合病院で産ませる野が普通だそう。なので妊娠中&後期は「生む病院」探さなくてはいけません。妊娠中の普通の検査はプライベートのクリニックでもできるけど、特殊な機械が必要な検査は提携している大きな病院に回されることも。
  • 羊水検査の当日は、言われた時間に病院に出頭しただけ。事前に食事を何時に取れとかそういう指示は一切なし。でもあとで説明書読んだら低血糖でぶっ倒れるといけないから食事を抜いたりしないでください」的なことが書いてあった。
  • 病院に着いたら受付で同意書書いて、検査費用と掛号費(受付費)払って、トイレ行かされて診療室へ。いつもの検診で超音波を見るのと同じベッドに寝て、先生が腹の中の人の位置と大きさと心音を確認して、超音波のモニターを見て問題なければ施術準備開始でござる。安静にしてから… とかゼロ。トイレ行かされただけ。
  • 初対面の美人女医さんは朗らかで緊張感まったくゼロ。準備をしながらテキパキしゃべるしゃべる。 「今日はご主人ご一緒ですか?」「施術中ご主人に付き添ってもらいたいですか?」「はいじゃあ赤ちゃん見てみましょうね。あーめっちゃ動いてますね。落ち着くまで待ちますからね」「モニターの斜線わかりますか?これが針の通る道です。子宮内でここに赤ちゃんが来ないときを狙って針を刺しますからね」「じゃあ消毒からしますね。具合が悪くなったらいつでも言ってください。消毒したら衛生上もうお腹に触れませんから、それだけ気をつけてくださいね」
  • 消毒は腹にヨードチンキっていうのかな、どぎつい赤紫の色のある消毒薬を塗られます。塗りながら「これは消毒薬で、色きついですけど、洗えば落ちますから服についても心配しないでくださいね」と女性らしい親切なお知らせが。超音波のプローブには消毒ができないので、手術用のグローブをかぶせていて、余った指の部分がプラプラしていたのがかわいかった。
  • 超音波のプローブ片手、くそ長い針片手に先生が俺の腹の上でスタンバります。でも腹の中のひとがニョロニョロニョロニョロ動きやがります。アホかお前、じっとしてれや!念じる俺の心、届かず。先生の向こうの壁に、患者が見る用のモニターがあるんで、どうしても視界に、いままさに針を刺さんとする先生が俺の腹の上にかぶりつきなのが見えて怖いのです。その光景がただただ怖いのです。先生は慣れたもので、絶えずしゃべっておいでですが俺は生返事で震え上がっていました…
  • 腹の中のひとの情熱のツイストのせいで中断すること2回、腹の中のひとの足が下にニョロッと移動したその瞬間に、先生針をぶっ刺しました。今移動したばっかりなのに、動き止るの待ったりしないんだ?!と動揺し硬直する俺。でももう刺さってしまいました。痛い、けど、それほどでもなかった。腹を見ると刺さった針の上端にはなんにもついていません。どーすんだと思ったら、歳若い看護婦さんが先生の脇からニュルッと入り込んできてそこに管のついたシリンダーつきのものを繋げました。それで羊水を吸い取るわけですね。けっこう取る気ですね…
  • 「モニターここ、わかりますか、皮下を斜めに針が白くうつってますね、これ針なんですけどね」 わかりませんし、振動が影響しそうで怖くて声が出せません。 「羊水を採るといっても、子宮の中の空間まで針をブッスリ刺すわけじゃないんです、針の先が●●●(失念)になってますから今胎児が動いて針のほうに来ても大丈夫です」 「…針の先の形状のせいで胎児が怪我をしないようになっているということですか」 「そういうことです。はいいま10ccとりましたよ、もう少しです、いま15cc」 カウントダウンの開始です。でもこれたすかった。あとすこしだ、動くなっ!!! って夢中になれて、痛みとか恐怖がまぎれました。
  • 20cc抜いたら針抜いて心拍確認しておしまい。看護婦さんが腹を拭いてくれます。針を刺した所にはガーゼが貼られますが、少ししたら取っていいって。お風呂も普通に夜になったら入れるって。ほんとかよー。俺は小心者だし通院前にお風呂に入ってきたので、当日の夜はガーゼ貼りっぱなしで翌日までがまんしました。
  • 抜いた羊水を見せてくれましたが、黄色くて尿みたいで衝撃でした。先生も羊水見せながら「赤ちゃんの尿」って言ってた気がする。まあ尿だよな、腹ん中で羊水飲んで、出してんだもんな。羊水検査は腹の中のひとの尿検査か… と妙な感慨がありました。まだ生まれてすらいないのに、彼はすでに人生初の尿検査をしたわけで。医学は進歩してますな。
  • 上の階が病室になってまして、その一部屋で30分休憩。特に問題なさそうならそのあと帰宅。

●総評● 施術中はモニターをガン見していたおかげで、検査中の肉体的な苦痛はほとんどなかったです。早く終われ!動くな!の一心だったので。そのあと休憩中に、なんか腹が張る?かんじがした。子宮が収縮してるらしい。でもこれは普通のリアクションで、休んでれば1日で消えるらしい。普段張らないので怖かった。

●処方薬● 子宮が収縮しないようにする薬を3日分出された。必ず飲めと言われたけど、薬ってあんまし飲みたくなくて、でも帰宅後ネットで調べてみたら日本でも抗生剤と子宮の収縮を抑える薬は出されるから必ず飲めって書いてあって、子宮を収縮させないことで胎盤の剥離とかも抑えるって書いてあるところもあったんで、胎盤剥離したらたいへんだから飲みました。

●その後● 検査後は3日間くらい安静にするべきらしい。上の子がいるひとは抱っこしたりしないほうがいいらしい。日本では1週間安静とか書いてあるところもあった。散歩にも行けたし、感覚的にやばい痛みはなかったんで様子見ながら暮らしましたが、やっぱ少し張ったかんじが続きました。説明どおり3日で消えましたが。

ちなみにオットは、俺以上に羊水検査にびびってたので検査のときにそばにいてほしくなかったので入れませんでした。検査後先生が説明の際に彼を診察室に入れたとき、俺はまさに腹のヨードチンキを拭ってもらっている真っ最中で、それを見て血だと思って青くなったそうです。アホか。きれいにしてもらってテクテク戻ってきた俺を見てまた驚き「…なんで元気なの」 「いやべつにそんなに痛くなかったし」 「検査に先立って、僕はネットで経験者の声を調べました。死ぬほど痛かったって書いてあったのになんで君は…先生は笑って「奥さん比較勇敢なんですよ」 って褒めてくれましたがいや俺相当ビビリですけどほんとにたいして痛くなかったです。

  • 日本では羊水検査は1泊入院させるところが多いと聞くんですが と質問したら、あーそれは病院によっても違いますが、念のためでしょうね、検査後に子宮が収縮することがよくあるんで、それを心配してのことでしょう、うちは検査後、上の階の病室で30分から1時間休んでもらうことになっています、大病院なんかだと流れ作業で検査後すぐに帰しちゃいますからいろいろですよーとのこと。あとで調べたら日本で羊水検査するとオール自費で平均8万円だった!検査だけで!こんだけ取るなら泊めて当然だな。(台湾では34歳以上の妊婦は保険適応で自己負担1000元、俺は34歳未満なので全額自己負担、でも1万元ポッキリさ)

●結果報告● 検査結果は2週間後くらいに口頭で報告が出て、詳細はさらに2週間後くらいに書面にて渡され、説明を受けられます。

以上!