新フルと、サイエンティスト

NHK新型インフルエンザを新型インフルと呼ぶことを良しとしなかったようです。でもだからといって新フルと略すのもいかがなものでしょうか。英語的にはインフルエンザは略してフルー(flu)なので略し方としては筋が通っているのですが…。どこかオヤジギャグ臭が…。

そんなことより新フル流行中なので、用もないのに外を出歩くのはどうもなあと思っていてここ数日引きこもっていたのですが(暑いしな)、今日夕方になって急に出歩きたくなり、日が暮れてからなら涼しいし、出かけました。はたしてマスクが流通しているのかという市場調査のためとゆう大義名分のもとにな。今度日本帰るかもなんで、マスクをお土産代わりにしようと思って。
敢えて徒歩で出かけたら、故宮んところでガイジン一人旅観光客にバスを訊かれました。俺、第一印象「怖そう」なんですが、やたら道を聞かれる体質なのです。故宮で観光客に道聞かれると、結局駅まで一緒にいくハメになるからやなんだけどね間が持たないというか間抜けで。でも日が暮れた故宮にはほかに頼れる地元民もおりませんから、助けてやることにしたよ、俺根は善人だからね。

そのガイジン、聞いたことのない英語のアクセント&なに屋さんかさっぱり見当のつかない容貌なのにダメ白人ぽくない物腰だったので「どこからいらしたんですか?」って訊いたら、はにかみつつ「出身はロシアなんですけど、オーストラリアに住んでます」って意外な回答。逆にあなたはなんで英語をしゃべるんですかって訊くから前チンガポール住んでたっつったら急にテンションが上がり「チンガポールへはよく行きますよ!今でも年に5回は行きます!いいとこですよねー!じゃあ住んでたときは学生さんだったんでしょう?学校は?NUS?ナンヤン?」って学校名すらすら言うのでびっくりこいて「超詳しいっすね!住んでたんですか?」って訊いたら「僕はサイエンティストなんです。会議でよく行くんです。今回も会議で台湾に来ました」って。

世界を飛び回る系のサイエンティストだそうで、今年すでに世界を何周かしているという。学者さんは世界中を飛び回らんでも、会議ならテレビ電話でいいじゃん、と思い「うちの亭主は商社勤務なので海外出張多いんですけど、それはお客さんに会ったり実際に工場を見たりっていう、その土地に行かなきゃいけない理由があるわけじゃないですか。サイエンティストたちが世界飛び回る必要ってあるんですか?紙やメールの交換で用事済みません?」って訊いたら(訊くな?)「実際にみんなで会ってひとつの議題について論じるのもとても大事なんです。学校や研究機関によってやってる研究を実際に見るのも大事ですし。学者は孤独になりがちなんで、そうなってはいけないんですよ」って言ってて、映画思い出した、Beautiful Mind だっけ、学者が狂っちゃうやつ。おもしろいねいろんな商売があるねー。それがどうカネに結びつくのか、素人にはさっぱりわからないのだけれど。

学者氏は普段旅先での移動はタクシーで、今日はじめて外国でバスに乗った!でも行きは乗り間違えて挫折して結局タクシーで故宮に行った!帰りはあなたに会えたからこうして無事にMRTにも乗れます…と、いいおっさんなのに萌えーなことを言っていた。メルボルンのMRTは4駅しかないそうだ。それじゃ台湾はビッグシティだろうな。英語表記も少ないし、大冒険だろう。でも何の会議だか知らないけど、2週間も学者先生を呼んでおいて、自由行動の面倒は見ないんですねえ…。

というわけで俺が近日中に新フルに感染したらたぶんこのロシア人学者からです。