時代はレーザー

貴重な週末をちんたらちんたら歯医者に費やしたくはないのだ。
「先生あと何回来たらいいですか」 「んー歯の具合はいいよ。よく保養してあるよ」 2年3年平気で歯医者をフケる俺の歯がいい保養状態のわけがない。不信感を抱きつつ虫歯2箇所(あんじゃねーか)をレントゲン撮影。レントゲン室にいるときにすでに外から先生の「なにこれ深っ」という驚きの声が聞こえていたのですがまさかそれが俺への言葉だったとは。

「深いよ!神経いくイキオイだよ!」と語気荒く言われても、なんとお答えするべきだったのでしょうか。それ治すのがあんたの仕事だろと思いつつ見てもわからないレントゲンを見るふりして拝聴。「これは痛いよ!痛くなかったの?」 「いや…べつに…?」 「歯の中こんなに空っぽになってるよ!こんなに進んじゃって!」 はあ。でもほんとなんともなかった。妊娠中に歯痛で医者行ったから、痛けりゃ治療行くしわざと放置したわけではないし。なので返答に困って生返事してたんだけど。

いつになく興奮気味の先生に「これは痛いよ!(治療)」と言われたとき、それまで他人ごとのように聞いてた俺にスイッチが入った。「えっ麻酔でしょ!麻酔!やりますよね麻酔!」急に騒ぎだした俺に苦笑いの先生に麻酔を連呼。「好了好了」と麻酔打ってくれました。痛くなかったよ。あたりめーだ麻酔打ってんだから。

なんで俺が麻酔麻酔と騒いだかといいますと、なんか台湾ってまだ麻酔をあんまり打ちたくない先生が多いというか、混んでると特に麻酔を打ちたがらないようなのだ。このまえ歯型とってて放置されてたときとなりの患者が麻酔なしでガンガンにやられててめっちゃ声出ててさあ。大人の男がよ。「おああああああああ〜」「あー!あー!」って。歯の保険のCMみたいに。あのCMは誇大広告ではなかったのだなあ…と思った。痛いのいやなら麻酔を打てばいいだろう。それは患者の選択の権利ではないのでしょうか。でもよく聞くじゃん、麻酔なし治療。それを目の当たりにして、恥も外聞もなくアピールしたのでした。

で、以前神経治療をしたあとの歯の、歯茎のうえのほうを押すと違和感があってさ(顔側の皮膚の上からでも感じる)。治療後は消えてたんだけどまた復活したから言ったら、レーザーやりましょうって。聞き間違いかと思ったが、果たして現れたのは真っ黒いゴーグルで目を保護した歯科衛生士であった。なんかでっかい除湿機みたいなマシンを転がしてつれてきた。

ペン型の持ち手の先にペン先状の赤いのポイントが光ってて、それを患部に当てて照射するとなんだかあったかいのであった。ピーとかウィンウィンとかいう。なんだこりゃ…と思ってたら終わった。あったか治療であった。すげーなレーザー。終わると違和感部分が段違いによくなっていた。マジすげえ。「これなんなんですか」と聞いたら熱敷のような効果の得られる治療ですよ」って…あっためただけなの?!そんなたいそうなマシンで?!謎が謎を呼ぶ最新歯科治療事情…!

というわけでまだあと2回くらい通いそうです。オットの休みと歯医者のアポと合わせんのもたいへんだからほんと早く終わってほしい…。