ペット愛情物語(自慢):りょー編

 ラブー

りょーは昔はむーになにをされても怒らなかったんですが、むーのパンチに破壊力がついてきてからでしょうか、些細なことでガウるようになり、まあむーはりょーに怒らてもどこ吹く風ですがその場合俺が介入せねばならず、まったくもーと思っていたのですがそんな母お待ちかねの美談とイイ写真が探したらあったんでこの機会に自慢します。


 (やだ。ママ見てた…)
今日は昼寝のスタートが遅く、あたしも途中から寝ちゃって起きたら6時過ぎてて笑。もう暗いし散歩行きたくなくて、食後にむーとりょーを家の外の路地に出したの。りょーはすぐに「ああ、今日は散歩ナシなのね」って察してくれて街路樹のところでオシッコをしてくれた。えらい。母がダラだですまん。しばらくりょーとむーをブラブラさせてから、中に入るぞーって言ったんだけど戻ってきたのはむーだけで、りょーは花壇のにおいとか嗅いでた。散歩サボった負い目があるので、じゃありょー待ちでちょっと玄関先でも掃くかなとホウキを取りに車庫の奥に行こうとしたら、むーが俺を掴んで急にすんげえ怒ったの。その場でひっくり返らんばかりの爆発ぶり。瞬間湯沸かし器。

「…なんでしょうか」 「ううー!うーっ!」 「なに、ドアがどうした。閉めるの?」ドアノブを指さすと「ううううー!!!」ちがうー!っつってすんげー怒って自分でいきなりドアんとこ行って全開にしてんの。向こう側の壁にドアの反対側がガッツーンっつって俺びっくりしてあららららーっつって、なのにむーはまだ怒っており、普段おとなしい息子の豹変ぶりに呆然とする俺をまた掴んで今度は外に引っ張り出し「んんんーーー!!!」指差す先には闇。

「なによ、さっきママが家入るよーって言った時、むー戻ってきたじゃん。なのになんで急に外行くって怒るの。怒んなくていいじゃん」母は困惑していると伝えるとむーは涙目で俺を睨んでこいつはダメだ!という顔をし、開け放ったドアの前に立ち、路地の闇を指さし、それから「おいでおいで」のサインをし、こうだ!これでもわからんか!と言わんばかりに俺を睨みつけたのであった。「えーと。りょー?」俺を睨みながら肯定のサインをする息子。「りょーちゃんを呼びたいの?」肯定。りょーがまだ外にいるのに俺が中に入ろうとしたのが許せなかったらしい。誤解だしそんなに怒らなくても…。たぶんノバが家の中からニャーニャー言ってたし、外は暗いし、むー的に早く中に入ろう的な焦りもあったんじゃないかな。

まありょーはそんなやり取りがあったことなんか知らずにちんたら戻ってきましたんで、美談というには弱いんですけどね。でもアレですよ、まだほんの幼児なのに、すでに飼い主の風格っつーか「りょーちゃんも一緒におうちに帰る。置いて行かない」って決めてるとことか、ちょっと良くない?親の欲目ですかね。3人とも言葉しゃべんないから、たまにこういうふうに誰かが誰かを思い遣ってるのがわかる出来事があると非常にうれしくなる。