みつどもえ

クロネコチン様とノバは一触即発の関係だと思っていた。

 いつもの光景
 よいしょ…窓開くかな…
 やべ。りょーちゃん来た
 クロネコチン叔母さん…

実はけっこうラブラブだった。びっくり。
ノバはクロネコチン様が来ると決まって俺のそばに来て、ゴハンをあげるために開けた窓から顔を突き出してクロネコチン様を匂いたがるので、この命知らずが!といつも叱って遠ざけていたんですが、ある日唐突に、なんかこいつら大丈夫なんじゃね?と感じて好きにさせたら、ノバとクロネコチン様は軽いネコキスの挨拶をして、全然没問題だったのです。

驚いたわ、あの日は。「あんたたち…いつから?」ってかんじだった。でもよく考えたらノバはもう5年?とか、毎日毎日クロネコチン様を窓越しに見てきてるんでした。クロネコチン様もさすがに心を許したようだ。ていうかもともとそんなにそこまで夜叉な性格ではなかったのかしら。俺のイメージが悪かっただけなのかしら。クロネコチン様とは長い付き合いだけど、よくわかんないんだよね彼女。トカゲを食うと吐くとかそういうことは知ってるんだけど。

まあとにかくこれでクロネコチン様のもしものときはウチ@室内で看護できるとわかって安心。クロネコチン様がそれを良しとしないかもだけど。あとノバの病気のこともあるけどクロネコチン様の「もしものとき」はもう「今わの際」だろうから、感染とか気にしなくていいと思う。みんな忘れてるけど彼女、ノラで10歳だからね…

そんで相対的になんでりょーは、いまだに毎回毎回、クロネコチン様登場の場面でいちいちガウるのであろうか。あんなにおとなしいりょーですが、いちいちガウるせいで、うちの網戸は一箇所だけヨレヨレです。

10年365日 x 少なくとも日に2回 = 7,300回ガウ

………なんか……… 逆にぴんとこない数字だな…