薬とか便秘とか

ばにさん薬を飲みません。吐き出してしまいます。なので針のない注射器を買いました。これをスポイトにしてすりつぶした薬を飲ませようというアイデアでした。化学専門の技術者の父が名乗りを挙げてゴリゴリ薬をつぶして準備をし、さあやるか、と思ったその時、何を思ったかどういうわけか父がその薬の粉を舐めてしまい、

「ウエ!!! これすっげえニガイっ!!!」

とキッチンへダッシュなぜ父がネコの薬を舐めることになったのか、まったく理解できません。それでもアナタは薬品のプロなのか。「青酸カリちょっと舐めたくらいじゃ死なないよ〜」とかつて彼が言ったときは「またフカシこいてんな」と思ってたけど実際けっこー舐めてたのかも知れないこの調子じゃ。しかしここで問題にすべきはその苦さ。想像を絶する、彼の50数年の人生の中で最も苦い薬であったそうです。そして更なる問題の投薬はあえなく失敗に終わり、かわいそうにばにさんは、父でさえ悶絶した薬を目いっぱい味わうハメになったのでした。すごいかわいそうでした。吐きそうになってた。一家一同で「こんな薬よこしやがって」と医者を呪う。

薬を飲まないばにさんは、一向に体調が良くなりません。毛繕いをする気力も無いのでボサボサです。それだけならいいけど、運動不足だからか、便秘になってしまいました。あちこちで立ち止まって、いきなり息み出すばにさん。慌ててトイレにお連れする俺。踏ん張るばにさん。応援する俺。しかし出ないのです。尻尾の付け根をマッサージしてやると、あきらかにそこになにか詰まっている様子。これはキツかろう…。肛門もマッサージしたらイヤがられた。何度もトイレでがんばるうちに気持ち悪くなったらしく、何度か吐くし…。もうかわいそうで…。やっと出たウンチは小石くらいにまん丸で、固くて、「これは出ないよ」と同情。ばにさん疲れて寝てます。トイレの場所がどうでもよくなるほど便秘がキツかったのか…それとも、ボケちゃったのか…。