そのころムスメは

俺がばにさんで目頭を熱くする毎日を送っているころ連日ホームアローンでナミダも枯れ果てたであろうムスメはどうしているであろうか。接客で忙しいオットに電話した。わざわざ昼に。

まさか「りょーはっ?!りょーは無事かい?!」と質問責めにするのは気が引けたので、「いや〜ずいぶん忙しそうだから夜より昼に電話したほうがいいかと思って〜」とすっとぼけたのだが、そこはオット。俺歴10年。のっけから「犬のことなら心配要らない」。

「ボクは犬の世話についてはド素人だけど、キミが毎日の習慣をしつけたおかげで、実にラクにやらせてもらってます。散歩中も横断歩道では指一本シグナルでちゃんとお座りするし、キミのマニュアル通りにゴハンあげてるからウンチもちゃんとソリッドだし、夜遅くなって散歩に行けないときは庭で用足してくれるし、ホントにラクだよ」

ありがとうございますと100回くらい言いました。りょーが相当オットに気を遣っている様子が手に取るようにわかります。なぜかママが忽然と姿を消してパパとふたりきりになってしまって、内心ビビりまくってるだろう。パパの号令ひとつ聞き逃すまいとしてるんだろうな。命に関わるからな。ママすぐに帰るからね!!!

「キミの靴を引っ張り出したりはしてるけどそれはしょうがないよね」とオットが!あのオットが!!!