オホホホホ

近所に、男ばかり3兄弟の家があります。3人とも暴れハッチャク風で職業は職人(麺包系)で、全員えらく体格が良くて全員見事にスポ刈りで、それぞれがパン職人の制服で帰宅することもよくあって、おかげでいまだに見分けがつきません。3人全部と話したことはあるけど、3人全部揃ってるとこ見たことないから比較できないんだもん!!!

その、おそらく長男らしいのが、昨日夕方帰宅したところに出くわした。こんちわと声をかけると、ケーキ屋よりもクラブの用心棒が似合うハッチャク1号が寄って来て、距離を保って開口一番「その犬咬まない?咬む?」 ハッチャクをビビらせるとは、りょーちんも捨てたもんじゃないわね! そして「そんな犬見たことないよ、何犬?」 ああまたこの質問だ…せっかく訊いてくれてもガッカリさせてしまうわ…と思いつつ、タイワン犬の雑種です、と答えると、ハッチャク1号おおげさに驚き「へえー!見えない!名犬に見えるよ」

ヨッシャーーーー

あたしは誰かにこう言われるたびに、会ったこともないりょーの以前の飼い主に対して、ザマミロ!!! と思ってほんのちょっと溜飲を下げるのです。タイワンのひとが犬の種類をあまりにも知らないという事実を差し引いても、ザマアミロだ。オマエが捨てた犬は、こんなにカッコよい名犬もどきに育ったよ!!! おほほ、謝謝〜と言ってふとりょーを見ると、ハッチャク1号に向かい合ってはいるものの、「そんなにまじまじと見ないでください。わたしはあなたを見ていません」という状態になっていた。そんなりょーに「あれ?キミの犬、腕のとこどうしたの?」と言うので、なぬ?と見てみたら、

にいさんこれ地肌。

地肌、浅黒いんですよウチの子。タイワン犬なんで、短毛だから、地肌見えるんです。そのくらい犬をご存じないのですね…。だから名犬に見えたのですかね…。でもいいや、褒めてくれたから…。にいさんはりょーに触ろうとしたが、りょーは飛び退って逃げた。申し訳ない。

いやしかし、犬を褒められると、その期待にこたえようと、犬を飾り立てたくなってしまう。もうちょっと見栄えのする首輪と引き綱にしたいなーとかな。バカだな俺。大馬鹿。