ばにさんを獣医に連れていった。

犬猫ペット関係のサイトを見まくり、ネコにウマイ、と推薦のあった病院の予約を取って行きました。タクシーでないと行けないような、高級住宅地のど真ん中にありました。ハンパなく高級で、アフリカサバンナレンジャー部隊みたいな門番(度肝を抜く宇宙レベルの糞ハンサム)のいる家、というかお屋敷、むしろ邸宅、いや、城、っつーか城塞?みたいなのを横目に小道を進み。そんなところに病院があるのでした。

予約をして行ったからか、知らないひとは来ないからか待たされず、すぐに診てもらえました。でもお医者さん、ばにさんを見て開口一番「あっらーどうしたのー!」 それを知りたくて来たんですよ…。でもとってもいい先生でした。受け答えとかが親切で、人間として素敵な様子で安心できたし、なにより、飼い主のはなしをちゃんと聞いてくれて、それがよかったです…。

2年近く前から病院通いが始まって、それから肺の腫瘍が見つかって、治らないしトシだから昔ほどの元気はないけどなんとかやっていたところに半年前くらいから目の症状が出て、どこの病院でも原因がわからないようで、もらった薬も効かないけど、これほどヒドくなったことはなかったと、長い説明&よその病院でもらった軟膏を見せました。

先生の見解は、これは皮膚病やアレルギーみたいなシンプルな原因ではなく、おそらく肺の腫瘍関連で、皮膚にもちいさな腫瘍ができてしまい、それがつぶれてただれているんだろうとのこと。引っ掻き傷のような性質のものではないだろうとのことでした。現に皮膚病を疑って調べたテストでのダニの有無はゼロでした。他のネコに感染する類のものではないとのことで安心したけど。

こんなヒドイことが、からだの中から起きていることだなんて、いまさらながらばにさんが完全に病気にやられてしまっていることに、腹立たしいやら悲しいやらで、「おーここなんか違うよな」と診察室を見まわし「とりあえず抱っこしろ」と抱っこをせがむばにさんが、図太くてトホホだけど切なくて申し訳なくてしょーがなかった。(で、爪切ってもらうの忘れた。バカ)

処方の段階で「この子飲み薬は絶対無理なんです」と言うと「困った子ねー」と理解してくれ、軟膏よりも飼い主がやりやすいからと、目薬も点眼のものにしてくれました。それから注射を打ってもらって、温情会計42ドル。診察費28ドル。いままで行ってた病院のどこよりも安い!!! おまけにこの注射が効くわ効くわ!!!

病院を出てタクシーを呼んでいるあたりからばにさんはウソのようにおとなしく、車内でも無言で、たまにあたしを見ては「あ゛ーおぅ」と声をかける程度。声に覇気がないので、朝から元気なかったし、疲れちゃったのかな、と心配していたら逆で、帰宅したばにさんは母が「眼が良くなってる!」と驚くほど短時間でやたら回復していました。

朝はぐったりして寝ていただけのばにさんは、帰宅後いきなりスタスタ歩き始め、無駄に高いところに登るわ、ぷりんの定位置を奪うわ、なおちんのゴハンも食っちまうわ、抱っこしろと人間によじ登って鉤爪を立てるわ、なぜか1分間も水を飲み続けるわ、と思えばまた食うわ、電池を入れ替えたかのようでした。ヤクが効き易い体質なのだろうか。まあ効いてよかったよ…

ばにさんがちょっと元気になったので、家が明るくなりました。