胴体牛柄君

りょーちんに新しいお友達ができました。名前は聞いたけど忘れたので、胴体牛柄と呼ぶことにします。

胴体牛柄はその名のとおり(って俺がつけたんだけどな)胴体が牛柄。それだけじゃないの!すんげえでっかい立ち耳で、顔には黒い隈取りがあってその内側は茶色なの。まるで覆面レスラーなの。それで胴体は飽くまでも白く尻尾も真っ白で豚の尻尾みたいにぐるんと回ってて、そんな真っ白ボディへ黒いホルスタイン柄がドーンと入ってて、その白さに目を細めると、脚にほんのりと鹿柄が入っているのに気付くのです!!! 鼻は白かったかしら。そんなことはどうでもいいほどキョーレツな配色。ワクワクした。

すごいですね!すごい珍しい色!しかも毛並みがキレイ!とコーフンして俺が褒めると、飼い主のおじさんはそんなことを言われたことがないのだろう(お察しします)、照れていた。胴体牛柄はりょーより少し肩高が高くてガッチリしてる。でもこの毛並みの良さからしてまだ若者だろうと思ったら、なんとまだ4ヶ月だという。それはウソだと思ったが黙っといた。じゃあもっとでっかくなりますねえ!と言ったらおじさんは、いやもうこんなもんみたい、と言っていた。それは間違いだと思ったが黙っといた。先輩からの優しさだ。

りょーは最初、邪悪熟女・くつしたに吠えられてビビっていたところへ突然現れた胴体牛柄にビックリして、「あっち行って!」とキャンキャン吠えをかましたので、胴体牛柄は遊べない子かなあと思ったら、くつしたが帰ってから公園を1周してきた胴体牛柄に興味を持ち、遊ぶことができました。おおげさなんだよホントに。

胴体牛柄はりょーを楽しそうに追って遊んでいるのに、なぜか走りながら「ひゅんひゅん、ぴゅんぴゅん」と、りょーと同じ声で「困った泣き」をしていたのがおかしかった。遊び方が分からないんだろう。追いかけることは楽しいというのがまだ分かっていないらしい。かわいいな。飼い主のおじさんも、お散歩グッズバッグを持っていて、ウンチをちゃんと拾っていて、好感が持てました。息子さんが拾った犬だそう。

胴体牛柄には、どうやら愉快なお名前がある様子。しかしワタクシ、中国語やっつけ学習の因果で、聞き取れませんでした…。会話は喋れる範囲のフレーズでしか話さないので、おじさんは俺をガイジン扱いしてくれませんでした。よって、聞き取りはおろか、耳コピーも不可能でした。ふがいない。