鶏脚と蛇

オットが鶏脚を食う。ミーは鶏脚はダメ。心臓は食えますが脚はダメだ。

「心臓は食べられるのになんで鶏脚がダメなの」と訊かれ、「以前両親とタイ料理屋でサラダを注文するときに、鶏肉のささみのサラダかと思って注文したものが、ボイルした鶏脚というか鶏手がボコボコ入ったやつで、台湾における豚足ショックのような衝撃を受けたから…」

※台湾における豚足ショック … かつて俺が台湾初心者だった頃、オットソフの誕生日ランチに出席したところ、「いつまでも豚のように元気な脚で歩けますように」という願いを込めた豚足を出され、それが生ぬるくてなんか甘いトロッとしたスープに入ったそうめんの上に乗っており、その豚足がよりによって白く、肉はあくまでもピンクで、毛穴もバッチリ確認でき、蒼白になった俺の周囲で台湾人たちがそれを黙々と食っており、まるで自分が宇宙人に捕われた唯一の地球人であるかのような衝撃&マジで貧血寸前という目に陥った拭い去れない悪夢のような出来事。食べ物でここまでのショックを受けたことは後にも先にもコレだけさ。

「調理してあるくせに表面の質感が、その動物が生きてるときに近ければ近いほど苦手。鶏脚は表面が皮膚じゃなくてウロコみたいなのもヤバい。なんか鳥なのに、爬虫類みたいで… いや爬虫類はスキだけど(見る分には)」 と答えるとオットは、「そうか、ヘビっぽいかも…」と目をキラッとさせました。彼はヘビとかゲテモノと呼ばれる料理が苦手です。鶏脚に悪い印象を与えてしまったかと心配して、「ごめんねヘビとか言って… J(オット)は鶏脚、食べ続けな?」と言うと、ニヤリと笑って

「いや、鶏脚の表面と、ヘビの表面が似てるってことは、ボクもヘビ、実は食べられるんじゃないかなあと思って

そんなことでか?! でも彼にしては建設的なアイデアだったので、黙っといた。