非日常トリップ

暑い暑いといいながら作業。

台湾人スタッフのRita は、この狂気じみた陽気を「太陽が咬んでるみたい」と表現した。中国語はたまにこういう画的にかわいい言い回しがおもしろいですね。言うひとにもよるだろうけどな。

事務所での常連度が増すにつれ、Rita が俺にまわしてくれる作業の難易度が上がっていくの。難易度というのは体力的なアレじゃない難易度。

今日は、食肉の、解体業者っていうの?そういうとこから回してもらった鶏肉を解凍して別の容器に移し替える仕事を仰せつかった。肉は大きな容器で解凍用の水に浸かってて、水は血で濁って赤いの。その血プールに手ぇつっこんで(ゴム手着用)解凍された肉を取り出すんだけど、出てくるのは眠るように目を閉じたニワトリ頭部&首の団子になったものでした。早い話が首団子。

しばらくなんとも思わずに作業を続けてたんだけど、ふと、これは日本人奥さん的には怖がっておくべき?、と、思い出した。でもまじまじ観察しても目を閉じているニワトリの頭は白くてきれいで、食肉とも死体とも違うかんじで、血プールは凍えるように冷たいのに、外の気温は超高いしで、トガは何度叱られてもあわよくばおこぼれを頂戴したいと鶏肉容器から離れないし、作業のすべてがあまりに非日常でそのままどこかへトリップしそうになりました。おもしろかった! 好きこそものの上手なれとはよく言ったもので、 これ手でつかみ取るより、ざるとかですくったほうが早いよ! あたまいー!と作業の改良にもこぎつけた。すばらしい。

暑くて作業がいつもに増して大変だけど、食欲落ちてる子もいないしみんな元気なのが救いです。