獣医ショック

そうそう、うちのネコさんたちを、昨日マイクロチップ入れに獣医に連れて行ったんですよ。いつ帰国になるかわかんないから、そろそろ準備を始めたいと母が言い出したので。父は病院に行くと会社を早退して午後はやくに帰って来たよ(ウソではないけどな)。

もーケージに入れる時点でなおさんが狂っちゃって。パパが1回目になおの力を過小評価しててケージ入れに失敗したら、わおんわおん文句言いながら部屋をウロウロ逃げちゃって。あんななおちん、初めて。結局バスタオルで巻いて力づくでケージに押し込めたんですけど、おしっこもらしまくるほど怖がってパニクってて悲惨だったよ。なおちんはうちに来て7年とかになりますが、来た当初に避妊手術をして以来、一切外出をしたことがなかったのでした。家から出たがる気配も一切なかったから、恐怖もひとしおだったろう。ぷりんはパニクられて狭い所に逃げられると、パワーがあるので引き戻しが困難だろうと予測されたため、ケージに入れる前にランドリールームに閉じ込めてたの。きょとんとしてるところをタオルで拉致してケージに押し込めて楽勝でした。ぷりんは意外と不測の事態に強い。

ネコをやっとケージに入れて、やれやれ!と思い気が付くと、会社から帰って来たばかりの格好だった父のワイシャツの袖口が、鮮血で染まっていました。ぎゃー。本人無自覚ってのがすごい!ワイシャツは捨てたよ!血まみれだったからね!

ケージの中でなおちんは延々ぎゃーぎゃー泣き叫んでました。病院に着いてもバスタオルでケージを覆っても絶叫がやまず、病院のひとたちもなにごとかと順番に見に来てた。恥ずかしかったぜ!病気でもなんでもないんだぜ!パニクってるだけです!

でさー獣医がさー、いつもは日本人なんだけどそのひとが帰国中で、代わりがこれがまた口の減らないオーストラリア人でさー。注射は速いし要点はちゃんと説明するし腕は立つベテラン獣医なんだろうけど、なんのつもりかくっだらない冗談&おふざけが過ぎるやつでイライラした。アシスタントの子たちもその医者がいちいち繰り出す冗談&おふざけに「ああはいはい」みたいなかんじで露骨に膿んでた。あたしも診察室にいたのはほんの短い時間だったけど、泣き叫ぶなおちんがかわいそうで獣医の相手までしてらんなくて最後は「もうどうでもいいからはやくしてよっ」てかんじでした。実際睨みつけながらそう言いましたよ。うちの子らが病気で来てるわけじゃないからふざけてたんだろーけどさ。クスリでもやってんじゃねーかってほど陽気だったよ。なに食ってんだろ。

あーあとぷりんのこと、ケージから出すなりでぶでぶでぶでぶ、すっごい言われた。1回言えばわかるわ。「太ってるって言うか最早四角いよ!」とまでわれて自分のことのように腹が立ったよ。あたしがぷりんをデブって言うのはかまわないけど、ひとに言われるのがこんなに腹立たしいとは思わなかった。でもやっぱ太りすぎは糖尿病とかになるから、食べ物は時間を決めてあげて、残ったごはんを出しっぱなしにしないようにって指導を受けた。やっぱネコも人間も、だらだら食うのはよくないんだよなあ…
そのへんは神妙にお言葉を頂戴しました。

そして父の傷も見逃されず「脅かすつもりはありませんが、ネコの引っ掻き傷で死んだひともいますから」とがっちり脅かされました。父は恥ずかしがって、帰宅後包帯を巻いていました。

すっかり恐ろしい思いをしたネコさんたちは、帰宅後すぐにかくれてしまい、ごはんの時間にも出てきませんでした。心配した父がぷりんさんのいるネコ部屋にごはんを持って入ったところ、顔を出したぷりんさんに「シャー!」と怒られ、かなり傷ついていました。ぷりんさんは今日は引き続きなおを相手にシャーシャーシャーシャー、やたら怒ってたよ。獣医ショックらしい。怒鳴りつけるとやめます。やめてウフンとかしてごまかしてかわいいよ。八つ当たりされてるなおちんはというと心細いのか、日本に帰ってしまったママを捜して、両親の寝室に入れろ入れろとうるさいの。ママは当分帰って来ないぞオホホホホ。

あたしも、年に2回くらいしか帰って来ない実家で、なんでわざわざネコを獣医に連れていって、嫌われなければならないのか、釈然としないものを感じました!