Three cups of tea

山の清掃で有名な登山家・野口健さんが、中国のチベット政策についていつもよりはっきり批判のコメントをされたというニュースで思い出した。

インドに行く前に買った『Three Cups of Tea』という本も、登山家の話だった。

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Greg Mortenson という登山家が15年前、なくなった妹さんの追悼でパキスタンのK2に挑んだの。そんで遭難して死にかけて、地元のシェルパやその村のひとたちに助けられたの。体力が回復して下山できるようになるまで村でお世話になっていた彼は、山岳地帯の人々が、お金よりも物質よりも教育機会を望んでいること、そこに住む子供たちも本当に学びたがっていることを知って、学校建てちゃる!!!って決意するの。国に戻って貸しタイプライターで有名人に手紙を送ることから始めて、少しでもお金を節約するために自分はクルマで寝泊りするというところからスタートするんだから、びっくりよ。そんなふうに突っ込みどころ満載のMortenson が純粋に熱意だけを持って彼の目標に向かって進んでいく、その過程で出会ったひとたちが彼を助けるのがまた、縁分ですなあ!と、おもしろいの。

Mortenson ていうひと自体も非常に興味深いです。彼の両親がまた宣教師みたいなアレでかつて家族でアフリカだかタンザニアだかに住んでいて学校や病院を建てていらしたということもあり、Mortenson は他の人種や文化に対してオープンで、ガイジンだけど郷に入ったら郷に従うひとなのがいい。普通のひとがやらないようなことを始めるひとにありがちな、常人と違うエキセントリックさとかもあるにはあるけど。パキスタンアフガニスタンという場所柄、普通に暮らしていたら起こりえないアクシデントも盛りだくさんで、冒険小説的な部分もあって盛り上がります。バスの中で読むのには向かないけど。あまりに非日常で。

英語本は読むのに時間がかかるからコストパフォーマンスがいいですよ。旅にも1冊持っていけばいいし。この本は表現がそんなに回りくどくないから新聞読むレベルの英語なら余裕っす。アマゾンで見たらあんた、中古¥148ってどーゆーこと… 俺K伊国屋で500元近く払いましたけどー

登山家とか、一定期間山ばっか見てわざわざ死にそうな思いをしにいくようなひとたちは、我々一般人とは考えることが違うのかもしれませんな。死ぬ気になればなんでもできるっつーことかなあ。死ぬ思いをしてでもしたいことがあるというのはすばらしいことだわ…