北極熊のKnutの飼育係さんが自殺

非常に痛ましいニュース。


禁見努特心傷?保育員陳屍自宅/中国時報
Knut に会うことを禁じられたことが原因?飼育係が自宅で遺体で発見される

去年ベルリン動物園で人工飼育で育てられ、世界中から注目され莫大な利益をもたらした北極熊のKnutを覚えているでしょうか。Knutの担当飼育係だったThomas Doerflein氏が23日、自宅で遺体で発見されました。

Knutはサーカス出身の母熊Toscaから生まれましたが母熊が育児を放棄したため、Thomasさんが名乗りを上げ、ベルリン動物園で人工飼育で育てることになりました。Thomasさんには3人の子供がいますが、Knutのを育てるために動物園に泊り込み、家庭を犠牲にしてKnutに毎日ミルクをあげ、赤ちゃん用アロマオイルでマッサージをし、プレスリーの名曲を聞かせて育てたそうです。その様子は世界中で報道され、日本でもニュースになりました。

しかしKnutが1歳半になった今年7月、動物園側はKnutが大きくなりすぎたため、いままでどおりThomasさんとKnutを親密にさせては危険だと判断、ThomasさんにKnutへの接近を禁止します。さらにしばらく後になって、見に行くことさえ禁止しました。Thomasさんと動物園側の間で飼育方法についての諍いがあったともいわれています。

今年初め、ドイツのある動物学者は、Knutは小さいときから人間と暮らすことに慣れているため、自分と同じ仲間と集団で暮らすことはおろか、つがいを探すことも不可能だろうと警告しました。動物園の専門家も、おおきくなったKnutは人々に忘れられてきているため、かつてのような注目やThomasさんからの関心が得られなくなり、精神を病んだ熊になっていると分析しているそうです。

Thomasさんは去年取材に、「Knutは僕の子供ってわけじゃない。自分の子供みたいにインタラクティブな感じはないから。Knutはただの動物です」と答えたそう。

ちなみにKnutがブームを巻き起こしたときのベルリン動物園の収益は少なくとも1千万ユーロ、ドイツ連邦造幣局が発行したKnut特別銀貨は2万五千枚を売り上げ、ベルリンの有名紙は148ユーロで陶製のKnut人形を売り出し、ハリウッドによって映画化され、ベルリンでも今週から上映されることになっている。

Knutの展示前に見学者による花が

亡くなった原因はわからないけど、ThomasさんはKnutに殴り殺されて死ぬほうが幸せだったと思う。そんなことになったらKnutは処分されてしまうのだけど…

愛媛県立とべ動物園にも人工飼育の北極熊ピースがいますな。動物園のピースのサイトはこちらからジャンプ。NKHが製作して、アニマルプラネットでも放送されたピースのドキュメンタリーは泣いた。ピースの飼育係・高市さんも、おおきくなったピースと遊んではいけない令を動物園から出されて、ピースがすごく悲しんでいたのを、そのドキュメンタリーの中で見ました。ThomasさんはそんなKnutを見ているのがつらかったのかもしれない。なにが幸せかってむずかしいもんだよね… 動物がどの幸せを優先したいか、訊くことができないから…

NKH製作・白くまピース 日本発・人工哺育の全記録