モテモテ小花

出してー!

工事現場のアイドル・小花は現場のおっさんたちにモテモテで、拉致って5日もしたら近所のひとびとが口々に「おっさんらが小花の様子を知りたがっていてあなたを探しているぞ」と俺に会うたびに伝言を伝えてくれるようになり、小花の人気を改めて実感。同時に「俺って小花のなんなんだ?」という基本的な疑問にも直面。みんなそう思ってんだろうな、俺本人もわかんねーもんな…

たすけてー!

特に小花をかわいがっていた守衛のおっさんなど、引取りを表明しつつあるらしい。そりゃ結構なんだけど、情が移ったってだけじゃーこの不景気にあんなでけー犬飼い続けられんねーだろ。現場終わったら小花捨てるつもりだったひとだしさー、と思いつつ守衛のおっさん本人に確認したら、まあその気はあるがまだ考慮せねばならんと。家族は特に反対していないと。でも彼は夜シフトのセキュリティだから、犬の面倒なんて見れないじゃん?と率直に言ったら、若く見えたおっさんは実はもう歳で引退を考えているそうで、じゃあいいじゃん!だった。現場の日本人所長も小花を気にかけているという。どうなる小花。

… というわけで小花のあれこれで暗躍してたりいなかったり、でした。

ネコちゃん怖いの
仲良くなれるかな
「100年早ぇぞコノヤロウ」
やっぱり怖いの

拉致って約7日、小花を日に何度か家の前の路地に出してやって歩かせたりおしっこさせたりしてたんだけど、小花の知り合いにはたまたま会わなかったの。そしたら小花も現場のことは過去のことと思ったらしい。それを俺が昨日「守衛のおっさんも心配してるらしいし会わせてやるか、飼う気あるらしいし」と連れて行ったら さあ大変… おっさんに会ったことで小花の記憶が呼び覚まされ、自分が拉致被害者だったことを思い出したらしく、帰宅後ハアハアが止まらず、ハアハアブルブルして、小花死ぬんか?とマジで焦りました。本人も茫然自失というかんじで。しばらくして我に返って水飲んだら落ち着いたけど。これは今夜は荒れるかも… と思ったけど静かで命拾いした(お互いに)。4日目あたりから寝入りばなの夜鳴きもなくなって、たすかってます。

小花もすんげえ飼いやすい。土狗ってなんなんでしょうね。