俺が一枚上手でした

クロネコチン様は台風越しの絶食3日と気温の低下で腹ペコリンであるにも関わらず、ネコトラップにはがんとして近づかず、これを食うくらいなら餓死する的な根性を見せるのでした。
そんなクロネコチンのど根性をカーテン越しに見つつどーすっかなと思案してたら、ネコの神様が俺に舞い降りました。

クルマでぶーんと新居に帰り、カサノバのプラスティックのネコキャリアーを掴んで戻り、庭でその中に缶詰を放り込み傍らにしゃがみこむと、甘い声でクロネコチン様を誘いました。はたしてクロネコチン様は、 ?おばちゃんに甘えたい! ?キャリアーに痛い過去がない ?腹ペコリン が災いして缶詰の誘惑に負けてしまい、簡単にとっつかまってしまったのでした最初からこうしてればよかった!!!

クロネコチン様はいまATのネコハウスで不安な夜を過ごしていらっしゃいます。ごめんねクロネコチン。でもおばさんはどうしても、こうすることがあなたにとって、長い目で見ればベストであると思えて仕方がないのです。それがあたしの主観にすぎないことはわかってるけど、もう若くないあなたを、エサ源が豊富とはいえないあの場所に、しかも冬に、残していけません。あなたになにかあったら、あたしにあなたを託したあなたのお母さんに申し訳が立たないし、外ネコといえども一度一生面倒を見ると決めた子を、こっちの都合で捨てることもできません。近所のひとたちにも悪いしさ。クロネコチンがこの決定をありがたがるとは思えないけど、この先ずっと死ぬまでごはんと寝るところには困らせないから、今回だけはがまんしてほしいです。

ということをクルマの中で道中泣きながらお願いしますた。通じてないのは百も承知です。この決定が彼女の命を縮めることにならないといいんだけど…

明日またAT行って、クロネコチンが入ってらっしゃるケージに布を張ったり隠れられるベッドを設置したりするよ。体が動くうちはまめに顔見せに行きたいです。そのためにATで預かってもらったようなもんだから。ああでもとにかくこれで家族全員、落ち着く場所が決まってよかった。