りょーの謎

りょーがいいやつだということはみなさん耳にたこができるほどご存知だとおもいます。


(なのになぜりょーの写真がないのか。わからない。)
りょーがそこまでいい子でいなければいけない理由とはなんなのでしょうか。あたしに借金があるわけでもなければ、親を人質にとられているわけでもないのにこの忠犬ぶり。そこまでしなくても余裕で寿命まで生き延びることができるのに。それでも彼女が自発的に忠犬オプションを発動させる理由とは、いったい?!謎が謎を呼ぶりょーの忠犬エピソードに新たな一幕が…!(←我ながら盛大なアオリだ)

りょーはオットと散歩に行きたがりません。オットがリードを持つとテーブルの下に隠れます。追い詰めるとビビリションをかまします。でもむーがリードを持つと困った顔をしてその場に立ち止まって、むーが首輪にリードの金具をカチャカチャやるのを待ってくれます。気弱く尻尾を振りながら。オットはそれを見ておもしろくなさそうでした。

そんで先日、俺が調子悪くて朝グズグズしてたらオットがむーをリビングに連れてって朝ごはん食べさせてくれて、りょーの散歩も行ってくれたの。マジでか、あたしがいないのにリードつけられたんだ、と驚くと、「ベビーカー出してむーちゃん乗せたらりょーが自分から来たと。マジでか、習慣ってすげえな、とか言ってたの。

そんでまた先日、小雨で散歩行きたくねーっつってたらオットが朝ごはんがわりのコーヒー買いに行くからついでにりょーの散歩もすると言うので頼んだの。りょーはすぐに察して俺のうしろに隠れたので、オットにベビーカー出させたんだけどそれでも騙されなかった。結局あたしがリードをつけてオットに渡して行ってもらった。

そしたら今朝、朝ごはん屋台のおねえさんが俺をつかまえて言ったのだ。「あんたの亭主、またりょーを連れてこの道を斜め横断しようとして、りょーがいやがってたから、やめなさいよ、向こうの横断歩道ちゃんと渡ってあげないとだめよ!りょーいやがってるじゃない!って言ったのよ!」

俺苦笑。この手のチクリは初めてじゃないです。「りょー、オットを信用してないからね」 「そうよ、なのにまだりょーの嫌がる渡り方しようとして!」 「彼がベビーカーでむーを連れて出たときは、りょー自分から同行したんだよー。オットとふたりだと絶対ダメなんだよね」と俺が例外エピソードを披露するとおねえさんは

「それはりょーが子供を守ろうとしたのよ!」

あっはっはっは、あなたもそう思いますか。

俺も薄々そう感じていたんだけど、他人に指摘されると複雑ですなあ。たぶんりょー的に決死の覚悟であったと思われます。「たいへん…ママのいない間にパパがむーちゃんを連れ出そうとしているわ。むーちゃんが危ない。りょーが行かなきゃ…死ぬかもしれないけどみたいな。泣ける。マジ泣ける。映画撮れる。全米が泣く。悪役が子供の実の父親で8年来の忠犬の飼い主だってところがたまにきずだけど…

忠犬はありがたいけど、ストレスはからだによくないので、りょーはもっと気楽にしたらいいのになあとほんとに思う。思いつつ自慢。本人はいまとなりでピヨピヨ寝言言って痙攣してます。