剃毛後の犬の皮膚が黒ずむ問題

事の起こりは公園での散歩中に柴犬飼いのおばあさんに「うちの犬も丸刈りにしたら急に皮膚が黒ずんだ」と言われたことです。うちもそうなんだよ。

 丸刈り直後(5月6日撮影)
 本日(7月6日撮影)

全体的に毛は伸びてきているのに、皮膚が黒ずんだ部分はハゲたまま。(画像はクリックで大きくなると思うたぶん)
りょーはしつこい皮膚病で業を煮やした俺が医者の指導がないにもかかわらず(ていうか医者は「毛刈り?皮膚病の治療には関係ないけどやりたきゃやれば」的なスタンスだった)サロンに命じて断行したのですが、柴犬家は皮膚病はなく単に夏で暑いから毎年恒例の丸刈り。なので皮膚は健康なはず。なのに黒ずんでるとはこれいかに。そしてさらに、首&肩まわりは軽い皮膚病がまったくないわけではなかったが、ノミダニ避け薬を塗布する場所が必要なので毛を残したんですが、そこの部分の地肌はきれーなピンクをしている。毛が生えてきたところもピンクに戻ってきた。刈った部分だけが調子悪くなってるということだ。なんだこりゃ。

気になったのでネットで調べた。全然ヒットしなくて驚いた。うち&柴犬、こんな近距離で2匹も皮膚黒ずみ犬がいるのにネット世界で検索ヒットしないってどういうこと?なので英語で調べたら、出るわ出るわ。どーゆーことー?

検索結果リンク貼りますので英語OKなひとはこれだけでも読んで。

SHAVE DOWNS OF FUR-BEARING DOGS TRIGGERING SKIN DISEASE AND LAW SUITS / Your Florida Vets
Understanding Coat Funk, by Vicki Daitch / Alaskan Malamute Health

犬やネコを丸刈りにした後、丸刈り後に毛が生えなくなる、生えない部分が出る、その部分の皮膚が黒ずむ、生えてきた毛の方向がバラバラ、毛の質感が丸刈り前と違う、一番外の表面の被毛が生えなくなる、などという症状が出るのは実によくあることなんだそうです。これをCoat Funk というそうです。

トリマーはプロとしてそのことを知っているべきで、ですから医学的に毛刈りが必要であると判断された場合以外、美容行為のため・抜け毛の負担を軽減するため・動物の夏の暑さを軽減させるためなどの理由で、動物の毛を完全に刈ることはするべきではなく、Coat Funk の起こるリスクと動物の健康を考えた場合、それでも敢行する丸刈り虐待であると言えると…。飼い主の注文で丸刈りにしたとしても後で症状が出た場合、トリマーは訴えられてもしょーがないんだそうです。なのでペット美容従事者サイトでは丸刈り希望飼い主に「丸刈り同意書」を書かせることを勧めています…びっくり。

で、このCoat Funk ですが、ぶっちゃけ原因不明、毛刈りしたからってなんないこともある、いつ起きるかも不明、血液検査もシロ、特効薬も治療法もわからない、オメガ3アシッド(サプリ)やったら効いたかも〜程度なんだそうです。あああああんだけ長い文章読ませといて解答なしって。皮膚近くで毛を刈り取ったことで起こる細菌感染と言い切ってる文献もありましたが証拠や実験結果の提示がなくその先生の持論っぽかったので参考程度に。遺伝説も同様。

たかが毛といっても症状がひどい場合は何年も毛が生えなかったり、もともと真っ黒い毛だったのが急に白っぽくなってしまったり、ぼさぼさになってしまったり(画像参照)、不必要な毛刈りで犬本人もつらいし飼い主もつらいことになる可能性は非常に大きいんだそうだ。無知って怖いっすね…。

でも台湾でハスキーとかアラスカンマラミュートとか、刈っちゃうのが親心だろ。24時間エアコン完全管理!なんて、Kさんちでも無い限りムリだろうし、たかが毛刈りでこんな副作用あるなんて知らないもんなあ。これは拡散希望だわ…と真剣に思いました。

とりあえずごめん、りょー。ママが無知で。もう二度と毛刈りはしない。