やっちまった

なんか先週からあんまりついてない…
夕方の散歩で公園に行ったら、「元々は小川として設計されたが水路がうまく通らなくて水が通ってない岩がいくつかあるだけの歩きにくい場所」があるんだけど、そこに3軒となりのいいひとたちの家のおじいさんが座っていた。おじいさんは長身でハンサムというか渋い感じで若い頃はワルかったんじゃないかなーと思わせる容貌で、けっこう前から耳が悪いこともありとにかく無口なご老人で、ニコニコ挨拶はするけど声を聞いたことがなく、ちょっと前から足を悪くしていて、足が悪いならバイクということでバイクで出かけようとするたびに家族に力づくで阻止されて(おばさんがサンダルで猛ダッシュで止めること数回)、最近はあきらめて徒歩でゆっくりゆっくり散歩をしているのだけど、2週間ほど前に転んだらしく頬にすんごいガーゼつけてて痛々しかった記憶も新しく、そんなおじいさんがそんなところに座っていて俺はてっきり転んで水路に落ちたと思い込み、おもむろにむーのベビーカーをロックするやりょーを放しておじいさんに接近し「だいじょうぶですかっ」と超シリアスに大声で。

もう俺的にはエマージェンシー!おじいさんどうか無事で!だったので、水路の向こうで愛心おばさん(公園の犬担当)がヨガの自主トレをしているのも目に入っておらず「おじいさんただそこに座ってるだけよ〜」と言われておばさんに気づき、もう目からが出るかと思った… 恥ずかしくて… 超はやとちり!!! でもほっとしてめっちゃ鳥肌立った。ほっとしても鳥肌って立つんだね。そんでもう大慌てで詫びた。おじいさんは耳が聞こえないのでニコニコしつつも困惑した様子であった。耳が遠いので誤解を詫びる術もなく、ほんと申し訳なくて寿命が縮んだ。

すみませんすみませんと公園の中に逃げ、帰るとき見たらおじいさんは水路じゃない別の場所に座っていた。申し訳ない…!水路のところのほうが涼しいのだ…!俺が誤解したからおじいさんを涼しい場所から追い出してしまったのだ。猛省。

家に帰ったら瀕死のヒバカリの赤ちゃんがまたいて、水をかけたら蘇生したけど、蘇生というよりびっくりして三途の川から帰ってきてしまっただけだったらしく、公園に放しに行ったときお達者倶楽部のみなさんに会ってしまいヘビ見せてうだうだしてたら死んでしまった。ショックだった。水をかけすぎたのだろうか。昆虫みたいな小さい生き物を、自分の手の中で死なせたのはすごい久しぶりで、マジへこみした。でもなんだろうこの「あーあ」感… 軽すぎる自分に引く…

お達者倶楽部の方たちは長年このへんの豪邸に住んでいるんだけど、大金持ちは自分で掃除などしないので、俺が毎年遭遇するヒバカリの赤ちゃんを初めて見たと口々に言うのであった。家に入ってくると言っても誰も信じない。するとひとりのおばあさんが元開業医のおじいさんに「あなたの家なんて庭が三百坪もあるんだからヘビの1匹や2匹いくらでもいるでしょう!」と糾弾(なぜ)し、言われたおじいさんは弱々しく(なぜ)「…そんなにはない…(坪数)」と答え、おもしろかった。金持ちギャグ?言ってみてぇ〜

帰り道にふと思った。俺が彼らのように年を重ねたとき、毎日公園で会っておしゃべりをするような仲間がいるだろうか。いっなっさっそ〜う。

あー明日おじいさんの家族に非礼を詫びねば…。恥の上塗りだし説明めんどくさいけど…。そこんちの一番下の孫とむーが仲良くしてるしちゃんとしなきゃ…