ばにさん&ムスメ

ばにさん。

なんかもう…

■ばにさん、そのときムスメは
昨日実家の母からの電話を取ったらばにさんの体調が思わしくないとの報告。

母が朝いつものようにネコ3匹にネコ草をあげようとしたら、ばにさんがヨロヨロパタンと倒れたって。母は慌てまくり、ぷりんさんは近寄ろうとせず遠くからじっとその姿を眺め、なおはというと普段無口でかわいこぶるときだけ蚊の鳴くような声で鳴く女なのにそのときだけ「わーっ!わーっ!わーっ!」と絶叫したって。ばにさんはしばらくなおとソファで休み、それから普段は滅多に行かない俺の部屋のベッドの下で休息を取り、午後になって通常のばにさんに戻って母に抱っこをせがんだって。

母はもとに戻ったばにさんをライブで見てるから冷静に報告電話なぞかけてきたんだけど、俺はばにさんの老化&不治の病宣告&ヨロヨロパタンのすべてを電話で想像するしかなく、あまりにもショッキングで、「病院行きなよ…」と言うのがやっとで、その間りょーは「遊べ遊べかまえかまえ」と超音波な声でひゅーひゅー言っており、母にその声が聞こえやしないか気が気じゃなく、電話を切ってから緊張の糸が切れてめそめそ泣いた。

りょーはソファから離れたところで俺を見て尻尾をちょこっと振り、俺が「りょーちん…」と泣き顔でりょーを見ると、はっとした顔で「あらたいへん」とでも言うかのようにさくっとソファに上がってきて、背中にからだをくっつけて、慰めてくれました。俺が前回夫婦喧嘩で泣いたときのように。

しかし。りょーは泣かない。犬は泣かないのに、なぜ俺が泣くと「たいへんたいへん」と分かるのだろうか。今回はワーワー泣いたわけではなく、メソメソぽろぽろ泣いただけだったのに。ぽろぽろ2滴、くらいですでにりょーは察知していた。それですぐに慰め役に徹した。不思議だ。いつもはソファに上げるとまず「あそべー!」とちょっかい出してくるのに、泣いてるときは決して俺のジャマをしません。謎だ。ばにさんのショッキングニュースが、ムスメの謎めいた行動のおかげで薄らいだ。

■ばにさんその後
ばにさんは医者に連れて行かれた模様。

彼はちょっと前に体調を崩したときに病院に行って検査をし、肺に腫瘍があるから長くないと言われており。ネコの肺のあたりは手術で治せないらしく匙を投げられ。その肺が原因で呼吸器系がうまく働かなくなって咳をしたり具合が悪くなったりするそうで。今回はそのせいで酸欠になったんじゃないかと診断?つーか推測?されたそう。医者はまたR-rayを撮ろうとしたらしいけど、両親は断ったそうだ。それでまた「もう長くない」と言われたらしい。でもゴハンももりもり食ってるらしい。なにより。

泣くのは時期尚早だけど泣かずにいられますかっての。