りょーちん月イチ爪切り

また例の50元のところへ。

りょーは病院に入って5歩歩き、ヘボ男を見た時点で先月の恐怖がよみがえったらしく、シャカシャカして座り込んだ。前回ヘボ男はなにもしなかったのだけど。床に座り込むりょーが憐れっぽくてアホっぽくて、はははバーカもう遅いよーんと笑った。朝早くてサロンがまだ開いておらず、女医さんとヘボ男医者のふたりだけで、ヘボ男医者が爪切りを取り出したので「あー、この子男のひと苦手なんですよね〜」と言ったら、女医さんが「じゃああたしが」爪切りを買って出てくれた。

でもりょーを捕まえていたのはヘボ男だったので、その恐怖レベルは同じであったと思われる。ヘボ男、犬の捕定はたいへんお上手でした。りょーは爪切り中、身も世もない切羽詰った顔&焦点の合わない目で「死にそう!!!」になっていてバカっぽいので笑って見てたらヘボ男に「飼い主さん、彼女の顔のほうへまわって声をかけてあげてください」とダメ出しされた。声かけたところで同じだと思うけどね〜。すごい不真面目に声をかけた。「がんばれりょーちん」「ひどい顔だぞりょーちん」「おおげさだぞりょーちん」「来月もまたやるぞりょーちん」

そして爪切り後、りょーは帰りたい一心でシャカシャカしながらガラスのドアに頭をぶつけた。ヘボ男は「ああっ大丈夫?!」と焦っていたがあたしはゲラゲラ笑ってしまった。ヘボ男は案外いいやつかもしれない。すくなくともあたしより犬に甘い。あまあまだ。