いないね

いませんわ

どこ行った

朝からバイクで野山を探す。

探してるうちに「こんなとこにいるかぁ?」「いるとしたらこんなに探すとこだらけなのか?」と方針が定まらなくなったうえに絶望的になる。野良なら野山もアリかもしんないけど、あいつは道路沿いの、ひとがウヨウヨいるところをウロウロしそうな気がする。食いもんをねだりつつ。だとするとウチの近所は田舎過ぎるからきっとどこかにぎやかなほうへ移動済み…? と、妄想に取り憑かれる。

陽が高くなったので帰宅してネットでDM製作についての検索やらマイ電脳での簡易フライヤーやらに追われる。ネットがすっげー参考になった。参考になりすぎて時間がかかった。

午後からタクって市営のアニマルシェルターへ。苦行。シェルター内の動物のチェックを促される。死にかけのガリ痩せ犬とかがオリにいてりょーもこんなところに収容される可能性があると思うと号泣。マイクロチップのナンバーを記入し、作ったチラシを貼ってもらう。乗ったタクシーの運ちゃんがいいひとだった。

その後地元で印刷屋を探すも不発。やはり平日に街まで行かないとダメ。新聞の折り込みにしたり市の掲示板に貼ってもらったりで2000は要る。意外と安くて気が抜ける。注意を引くために懸賞金をかけることにする。本人引渡し時に3万元。これで見つかれば安いもの。

夕方になったのでそのままバイクでさまよう。犬一匹隠れるとこなんていくらでもある。絶望と感傷の昨日に比べたら落ち着いたと思ったけど今度は憤り始めてる。犬を散歩してるひととか見ると無性にウー!!! な気分に。飼い犬なんて見たくもない。

辛すぎる現実から逃れるためにスピリチュアルな方向へ走った俺は禁断のタロットカードに手を出し、バカ当たりしてぞっとしたところによい結果だったので明日もがんばろうと思いました。

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今日会ったタイワン人、みんなして「心配しなくて大丈夫よ、すぐ帰ってくるわよ」と、気休めでなくマジで言うのが解せない。それは経験からの言葉なのか、根拠を知りたい。犬を逃がしたひとの体験談ではそのほとんどが「心優しいひとからの通報でうちの子帰ってきました!」というパターン。自分から帰ってきた犬の話なんかひとつも見当たらないというのに。

ああだから家人の留守中に犬が逃げて、逃げた犬が公園でボーっとしてんのも放置だったのだなと。放し飼いの家とかもザラだしな。アニマルシェルターのひとでさえ、「いなくなって3日?ああじゃあまだどっか近所でウロウロしてるよ」と言い放ったもんな。根拠をくれ。その言葉を信じさせてくれ。

そんななかで、タクシー老板の、「犬も人間も、来ては去るもんだ。だからあんまり固執してはいけないし、そう悲しむことも無い」という言葉が胸にしみた。

しみたけど探します。