成金の生態

うちんちは家の前が行き止まりで、そんな場所なのでパーキングロットはないけど停めてOKなので、上班族や観光客が帰ったあとの夜なんかは停まってるのは隣人たちのクルマだけになります。

しかし日中はタイミングが悪いと外から来たクルマに限られた駐車スペースを奪われてしまい、でもそのクルマがどけば入れ違いに停められるわけで路地からは出たくない、なのでわざと家の前の道ど真ん中に停めて出て行くクルマを待ったりします。でも帰宅後すぐむーを寝かせなきゃいけないときとか、必要なときにすぐにクルマを移動させられないような事態だと、やむを得ず隣接する高級マンソンの歩道にクルマを乗り上げて停めます。歩道なので違法駐車ですけど、歩道と言ってもそこは誰も歩かない歩道だし、行き止まりだし、バイクも停まってるし、一晩とか長い間はアレだけど、まあみんな適当にやってるわけ。守衛もなにも言わないし。まれに悪意あるバイク乗りが警察に通報するとオマワリが来るけど、オマワリも近所のひとと顔見知りなので声かけてくれて、切符切るだけでレッカー移動まではしなかった。昨日までは。
俺も以前切符切られてて(つーかオットが停めて会社行っちゃったんだよ)、でもその時もオマワリが「こんなとこ停めたところで誰が迷惑するわけでもないのにねえ。でも通報受けちゃったからさ〜」ってかんじで、そのときの通報者はご近所ネットワークをしらない近所の下宿の学生であった。学生の乗るバイク(歩道に停めてた)が出しにくくなったという理由&当時あたしがクルマに乗り始めたところだったので、近所のひとのクルマという認識がなく通報に至った。それが前回。今回は知らんやつのクルマ。近所のひとのじゃない。担当したオマワリが新参だったらしくマニュアル通りにさくっとレッカー移動。

たまたまその前日、オットが車庫を使っていて俺カーが停められず歩道に3時間ほど停めたので、また俺狙いか?だれか俺ハメよーとしてんのか?またあのバイクの持ち主か?なんのつもりだ?そっちがヤル気ならこっちも殺んぞコラ…としずかに闘志を燃やしていたら情報通の朝ごはん屋さんからタレコミが。犯人はなんと、高級マンソンに住む俺の知人、イヌ友達の奥さんだと言うので驚いた。「そんなわけねーよ、レッカー来たのまっ昼間じゃん、あの奥さん毎日仕事で昼間はいないよ」と言う俺に「違うわよっ、あの亭主のほうよっそこんちは夫婦で別々の会社を経営しているのだ。ウチの前の路地は本当に近所のひと以外通らないんだけど、イヌ友奥さんが俺を訪ねて家に来たことが何度かあり、そのときにイヌを見ており、同じイヌを亭主が連れているのが何度か目撃されており、身元が割れた。

なんでもその亭主は、ウチんところの路地に面した自分の家から高級マンソンの歩道部分を日夜チェックし、違法駐車を発見しては警察に通報し、レッカー移動まで見届けるんだそうだ。見届けてるところを近所の住民が見ていたというわけ。

ちいさっ

もー俺腹抱えて笑っちゃったよ。バスローブでブランデーグラス片手に家の裏手のしょっぼい路地を、洗濯室とか勝手口みたいな家の中でもしょっぼい部分の窓んとこにわざわざ立って監視してる初老のカネモチを脳内で再生したもんだからもーおかしくって。つーかやることがちいせえ〜。億ション住んでり人間がやることじゃねえだろ。「あ〜!ボクチンの住んでるマンションの裏の路地の歩道に!クルマ!停まってる!警察!警察!」ってコントだろもうそれ。そこに母親の遺骨が眠ってるとかならまだしもよ。貧乏人のクルマをレッカー移動さして誰が褒めてくれんだそれ。そんなヒマあったらボランティア活動のひとつでもやって社会に還元するとかほかにやることいくらでもあんだろ。つーかカネモチのくせに貧乏人いじめんなよ、そんなちいせえよことでよー

因縁の隣人も成金だから、この手のエピソードはマジでおなかいっぱいなんだけど、ほんとに台湾の成金(定義:自分一代でそこそこの財を成し会社等を経営しており60代前後。育ちは良くない←ここ重要)の生態って笑える。カネ持ってるってことが全然魅力にならない、カネを持っているという事実を霞ませるほどのくだらない人間性インパクトがギャグの域で、当事者として被害を被らないぶんにはほんとおもしろいよねー。カネ持ってても品格とか育ちとか内面は変えられないんだなあって、カネの限界を見ることができる希少なケースだと思う。カネあれば大概のことはいいふうに回るもんだろうにね。「カネ持ってるけどああはなりたくねーな」って思わせるのって特殊だと思うの。

でも不思議なことに、成金二代目はまたちょっと違うんですよね。あんなのに育てられてるのに。そのへんはまた次回、分析したいと思います。なんでかっていうと今度二代目ばっかが集うお泊りに参加するからああああああうぜええええええ。チンガポール時代に腐るほどいたから大体想像つくけど、アレらがアレから10年以上の年を重ねてケッコンして家業継いで好き放題やって、アレが進化してるわけで、やべーよ。まあ言っても地味な業界なんでそこまでじゃないでしょうけど、台湾で数台しかない高級車乗り回してるよーなのも来るらしーからネタ拾ってきます☆